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くねくね手すり

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「くねくねした手すりが街なかに増えている」
という記事が先日新聞に載っていました。

「安全で楽」
と、とくに公共空間で導入が進んでいるという記事でした。

上のくねくね手すりは我が家の最寄り駅の様子です。
我が家の最寄駅でも、「くねくね手すり」に改修後、
駅と九州大学との合同の調査が行われ、
回答者360人のうち、8割が「直線の手摺より使いやすい」 
と回答したそうです。

水平な部分は、降りるときの安定感、安心感につながっているし、
縦(ななめ立ち上がり)の部分は、
上るときに手掛かりとなり足への負担が減るし、
全体としてガタガタしているので、
滑ることによる子どもの事故防止にもなっているというのです。

改修されて、くねくねになった当初、形としても画期的でしたので
注目しましたが、同時に本当に使いやすい!と私も実感していました。


どう使いやすいか。私の場合。

働く女は、手ぶらでバスに乗るような場面がありません。
たいてい、仕事のかばんのほかに、もう一方の手には
たいてい食料品などをぶら下げています。
細腕に重い荷物をぶら下げて、バスを待つのはなかなかつらいものです。
スーパーの袋はきりきりと手のひらに食い込んでくるし。
一体、体のどこにこんなにたくさんの食料が入っていくのか、あきれ返ったり、
大きな荷物を両腕にぶら下げているその「カタチ」もイマイチ、と寂しく思ったり。

ところが、この駅前では、バス待ちの列が手すり沿いにできているので、
「くねくね手すり」には荷物も置けるのです!

バスを待つ老若男女みんな、思い思いの姿で手すりと仲良くしている様子がわかります。

よく見ると、しっかり両腕でしがみついたり、片手を軽く置いたり、
お尻をのせたり、腕をからませたり。

知らず知らずに、仲良しです。
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手すりの「山」の間隔(折れの間隔)は、研究の結果、
いつでも水平寸法で 33.5センチ に作られているのだそうです。

長崎、佐世保の「クネット・ジャパン」という会社が開発して
設置しているというのです。

常に、33.5センチ?!

これは実はとても意外でした。

屋外のなだらかな階段でも、踏面の寸法は普通30センチちょっとです。
それ以上大きいことはあまりありません。
それなのに、足元の階段の寸法とは無関係に、手
元の手すりの山の間隔を「ちょっと」大きく決めるというのは、
設計に携わる者には、実は案外なかなかできないことです。

ずれてる。

つい寸法を合わせたくなってしまうのが人情です。

ずれていたということに驚き、しかも、もうひとつ驚かされたのは、
いつもその手すりを利用していながら、
自分がその「ずれ」に何の違和感も感じなかったことです。
新鮮な驚きでした。

リズミカルなこの手すり、ユニバーサルデザインとして、せひ採用していきたい商品です。


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